台湾買い付け後記-sio-

 

 

 

2024年6月16日、emme展が終わりちょうど一息… と思っていた夜、

 

「いい航空券出ましたよ、これは来週行ってきたら?」

 

6/24発 羽田-松山(台北)の往復便、時間も完璧。

デイトレーダーのように為替と航空券を日々チェックしているオーナーからの鶴の一声により

まさかの約1週間前に決まった台湾出張。

 

前回渡航したのはコロナ前の約5年前。

あれから街はどう変わったのだろうか、

お世話になったみんなは元気にしているのだろうか。

そんな期待と不安を胸に空っぽのスーツケースを転がし台北へ。

 

 

 

6月といえど、日本よりも湿度も高く日差しも強い。

止まらない滴る汗。

それでも街の景色、匂いに懐かしさを覚えて心躍ります。

 

 

 

 

さあ、まず向かう先は一つ、「ヂェン先生」のアトリエへ。

台北からMRT (地下鉄)で板橋駅まで、そこからバスに乗り向かいます。

10年前に買った悠遊カードがまだ現役で使えてほっとします。

 

 

 

ヂェン先生のアトリエは静かな民家が並ぶ小さな路地に。

美しいエントランスから「你好!」と言いながらお邪魔します。

 

 

「あー!あなた横浜の!」

「前にも来た事あるよね?」

 

新しいスタッフさんと、顔見知りのスタッフさん。

日本語はもちろん英語も分らないスタッフの方も暖かく迎えてくれます。

 

 

 

アトリエでは色とりどりのお洋服が所狭しと並びます。

コロナ前は突撃して日帰り出張でお邪魔したこともありましたが、

その頃に比べてかなり数も揃っている印象。

厳選するのが勿体無いと思うほどのお洋服の中から、

ベストな色、ベストなモデルを真剣に選んでいきます。

 

 

「ヂェン先生」の愛称でお馴染みのジェン・ホェギョンさん。

学生時代に織物を学び、その後、工場での織物の図面作成の仕事に携わっていたそうです。

 

時間に追われ、最大の利益を生む方法と効率ばかりを考え

工業製品のように淡々と生産される服を見る一方で

様々な先住民族から成る独特な国柄と、中国古来の伝統服に興味を持ち

現在の「ヂェン先生の日常着」の始まりとなりました。

 

 

カラフルなお洋服は全て、製品染にて色付けたもの。

同じ色でもその時々で違う表情のものが見つけられるのもヂェン先生のお洋服ならでは。

工場で大量に染めるのではなく、アトリエ近くの染め場にて手作業で行っています。

 

今では国内外問わずたくさんの人に愛されるお洋服。

着心地やデザインだけでなく、そういった背景も「気持ちよく」お洋服が着られる理由の一つです。

 

さてさて、そんな素敵なお洋服を選び終わり、

本来他のバイヤーさんなら「それじゃあとは送っておいてね!謝謝!」とアトリエを出るはず…

ですが我々の買い付けはここでは終わりません。

 

空っぽのスーツケースで渡航したのはこのため。

そう、これをハンドキャリーにて日本に連れて帰ります。

 

「あなたはそうだったよね、相変わらず手で持って帰るの?」

もはや驚きは半分、よくやるわねと言った笑いも頂きます。

 

「そしたら用意するからまた後で来て、でもとっても重いけど飛行機は大丈夫なの?」

「50kgは超えると思うよ?」

 

長年の買付修行(?)の末、重量に関してはちょっぴり自信のある私。

私に許されているのは23kg×2の預入荷物と7kgの手荷物のみ。

自分の荷物を手荷物に入れたらこの量なら問題ないはず。

 

「無問題!謝謝!」

 

そう言ってアトリエを後にします。

 

 

着いた頃に見えていた灼熱の太陽は影を落とし、

帰りには土砂降りの雨。

 

 

 

台湾はバイク文化でどこもかしこもバイクだらけですが、

皆さんレインコートをしっかり持っていて突然の雨でも大丈夫。

どんよりしてグレーの街並みが鮮やかに変わる瞬間です。

 

 

 

今までの台湾買い付けではほとんど日帰り。

台湾での夜を体感することがほとんどなく、

今回は数年分の思い焦がれたあの店この店を訪れてみました。

 

 

朝以降何も食べずに気付けば夕方5時。

ホテルまでの道のりにあったこちらのお店に寄り道。

 

 

 

海老の炊き込みご飯だと思って注文した私、

どうみてもこれ、小エビのあんかけご飯ですよね…

「ま、仕方ないよね」

と思いながら一口食べると「!!!」

海老の出汁がたっぷり出たあんかけがとびきりに美味しくてびっくり。

あっという間に完食してしまいました。

次は絶対ソフトシェルクラブの唐揚げが乗ったエビご飯にすると近いお店を後にします。

 

さあお次。

台湾フードのいいところは、小さなお店だとどれもポーションが小さく

一人旅でもいろんなものを食べ比べられるところ。

食いしん坊スイッチを発動し、てくてく歩きます。

 

 

 

実はお昼に覗いてみたら大行列。

お昼は仕事優先で一度諦めたのですが、そうなるとやっぱり気になる。

というわけでもう一度リトライ、夜はお昼よりも空いていてすぐに入店。

 

やっぱり食べたいルーローハン。

欲張って大盛りのたまごトッピング。

これでも60元(約300円)、嬉しい台湾プライスです。

 

台湾の食堂でのお食事と言ったら、

紙にメニューが書いてあってそれにオーダーしたいものをチェックしていくのが定例。

ですがここ最近はテーブルでのオンライン注文が増えていました。

あの紙のスタイルが良かったんだけどな…と思いつつも

写真付きでメニューが見れて、中国語や英語が分らない方でもオーダーしやすいのは

観光で行く方には嬉しいポイント。

 

さて、まだまだ私の食への探究心は尽きません。

いつもは叶わなかった夜市へ!

 

 

夜の8時を過ぎても大盛り上がり。

どうしても食べてみたかったキノコフライのスタンドが見つけられず、

こうなったら今夜のフィナーレ、スイーツに行きましょう。

 

 

これも何年も前から思い焦がれていた湯圓(白玉のようなお餅)とかき氷のお店。

こちらも奇跡的に行列を回避して、スムーズに入店。

そうそう、これこれ。

このオールドスタイルの注文紙が好きなんです。

 

 

 

注文してしばらく待つとやってきたのはこちら。

私はお餅の中の餡がピーナッツと胡麻の両方が入ったミックスタイプ。

シロップはなんと、金木犀なんです。

氷はクラシックな削り方ですが、シロップの甘さも控えめで案外ぺろり。

他のテーブルでは私以外ほぼ誰かと1つをシェアして食べていましたが

これも無問題。

           

(お顔に加工を入れさせてもらっています)

 

夜市はいろんなスタンドがあって歩くのも面白い。

ジューススタンド、さつまいもボール、胡椒餅に揚げ物に麺類など美味しいものはもちろん

ゲームコーナーや占いなど様々。

横浜の中華街ともまた違った空気感。

小鳥占い、私も中国語がわかったらやってみたかったな….

 

 

 

こうして台湾は朝から夜までゆっくり楽しめる国。

朝は早くから朝食が食べられて、夜の夜市はもちろん、

デパートや古着屋、セレクトショップは夜22時まで空いているところも沢山。

1日中街歩きを楽しめる、旅行にもとってもおすすめな場所です。

夏の旅行先が決まっていないそこのあなた、台湾、いかがですか。

 

さてさて気付けばあっという間に帰国日。

ヂェン先生のアトリエに荷物を取りに行く前にパワーチャージを。

 

 

 

 

台湾と言ったらこれですよね、マンゴーです。

このお店は台湾の千疋屋のようなフルーツ専門店。

質の良い南国フルーツや南国スイーツを楽しめます。

 

かき氷やフルーツの盛り合わせなど種類も様々。

毎日でも来たくなってしまいます。

 

パワーチャージもしたところで、飛行機の時間も迫ってきます。

大事な大仕事、買い付けたお洋服たちをピックアップしに再びヂェン先生のアトリエへ。

 

 

 

荷物もバッチリ仕上げてくれて約50kgの荷物を抱えて日本へ帰ります。

 

 

 

帰りの飛行機は窓側で、景色を見ながら帰路に着きます。

 

私たちのお店で扱っているお洋服や小物は、こうして旅の合間に出会ったものたち。

ものが生まれるその地に直接赴いてその温度を皆様へ届けたい。

そんな気持ちで、時々息抜きをしながらもこうして店頭に商品を揃えています。

 

旅を経て出会ったものが、皆様のお気に入りの一つになることを願って。

 

sio