tocit pop up store in Yokohama
tocit pop up store in Yokohama
2022.6.4sat – 19sun
出会いは昨年。
たまたまふらりと訪れたお店に並んでいたのが、tocitの麦藁帽子でした。
夏真っ盛りの暑い日、店内に並んだ様々な帽子に目を惹かれたことを思い出します。
調べてみると、モデルに起用されているのが
農作業をイメージした服を見に纏い、手には大きな箒を持ったおじいさん。
素敵なデザインの帽子との対比が異様なそのルックに衝撃を覚えました。
「これはぜひ、BLAUBERGのお客様にも見てもらいたい」
そう思い、早速ブランドへコンタクトを。
デザイナーの垣根さんとお話をして、衝撃のルックの理由が明らかになりました。
tocitというブランドの始まりは、約70年前。
tocitのデザイナーである垣根さんのお祖父様の生まれた地は帽子の素材になる「経木」の産地。
帽子職人の技に惹かれ「藤井製帽」を設立し、農作業帽の生産を生業としてスタートします。
その後はファッション帽の製作にも事業を拡大し、様々なブランドの帽子作りを支える
ファクトリーとしても力を入れていきます。
親子3代に渡り続いてきた藤井製帽。
時代と共に産業も発展していき、徐々に失われていく手仕事の数々。
小さな頃から職人の手仕事を近くで見てきた垣根さんが
これから先もそんな美しい職人技をたくさんの人に伝えていきたいという思いを込め
新たに誕生させたブランドがtocitなのです。
昨年私が衝撃を受けたのは、そんなtocitのバッググラウンドを表したもの。
今ではアジアにも工場の販路を広げていますが、
全ての帽子は広島、尾道にて職人さんやデザイナーの垣根さん自身が
帽子の型入れなど最終仕上げを行なっております。
全ての帽子には帽子の誕生日が記載されています。
どれも大切に一つ一つ人の手で作り出された証です。
今回のコレクションは3つのシリーズで成り立っています。
一つ目は、「掛けて 飾れる 帽子」
このシリーズは全て日本製にこだわり、職人が最後まで丁寧に仕上げています。
名前の通り、被るだけでなく自宅でもインテリア感覚で楽しめるものになるよう
取り外し可能なハットピンをつけ、さらにフックで掛けられるよう縁に隙間を作っています。
お洋服を気分で選ぶのと同じように、おうちでも気分に合わせて
ハットピンを花器の代わりにしてインテリアとしても楽しんで頂けます。
「掛けて 飾れる 帽子」Mávat ¥28,000 (+tax)
「掛けて 飾れる 帽子」Přechod ¥26,000 (+tax)
二つ目はベーシックライン。
日常で使いやすい帽子が揃っています。
モデルによってはメンズも被っていただける60cmのものもご用意しています。
-Basic Line- Fold ¥15,000 (+tax) 57.5cm/ 60cm 2size
-Basic Line- Sheer ¥16,000 (+tax)
三つ目のシリーズは「ヴィンテージライン」
少しずつ数が少なくなっている職人達。
それは帽子の生産現場だけでなく、帽子の素材を作る職人も同じ。
今では生産不可能な繊細なレースのような素材など、
失われるには勿体無い程の職人技をどうにかこの先にも伝えていきたいと、
垣根さんが岡山の廃業してしまった素材工場へ赴き見つけ出した
古い素材達を使って帽子に仕上げたシリーズです。
-Vintage Line- Pěkný ¥10,500 (+tax)
-Vintage Line- Květ ¥11,700 (+tax)
被るとデザインだけでなく、透かして見える影まで美しく
帽子という概念を飛び越えて楽しんで頂けるものばかりです。
Boter ¥12,000 (+tax) 57.5cm / 60cm 2size
最後にこのモデルは特別私、sioの思い入れのあるモデル。
昨年tocitと出会った際に選ばせて頂いたのがこちらでした。
このモデルもレースのように透かし模様が綺麗に入った部分が
ビンテージのアバカ編みの素材。
カンカン帽のようなシルエットですが、日々のお洋服に馴染みやすい絶妙なサイズ感。
今回は無理を聞いて頂き、昨年のコレクションモデルですが
サイズも大きめ(メンズ対応)の60cmもお作り頂き、
数量限定でご用意して頂きました。
ここでは紹介し切れないほど、約20点ほどの帽子が19日まで揃っています。
「線を引かない」というのがコンセプトのtocit。
年齢や性別、好みを飛び越えて、長く使って頂ける帽子を作りたい。
そんな思いを込めて作られた帽子達です。
帽子が好きな方も、苦手意識がある方も、
夏の相棒、ぜひこの機会に探してみませんか。
sio